生きる、逮捕されても

まさかの「逮捕」で人生終わりかけましたが、僕はこれからも生きていかなければなりません。逮捕された経験ならではの思いを発信していきます。

【留置所生活 その2】 留置所の環境は? できることは?

留置場の環境ってどうなってるの?

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(1)管理体制

大前提として、留置所は警察の中にあります。一般には、留置管理課という部署によって管理・運営されています。留置管理課の警察官仕事は被疑者の監視、生活の世話が主なものとなります。刑務官と留置管理課の警察官は、被疑者ないし受刑者の監視という面では同じですが、罰を与える刑務官と違って、基本的に留置管理課の警察官は被疑者の味方です。事件の捜査には一切関わりません。もちろん、勾留されている間はあくまでも「身体の拘束」状態ですし、他の被留置者と共同生活を送るわけですから、守らなければいけない規則が定められています。その規則を守らない時には当然それなりに強い態度で接してくることもあります。とは言え、基本的には留置管理課の警察官が友好的であることには変わりありません。

 

(2)規則など

では、具体的にどのようなルールがあるのでしょうか。具体的な規則は地域・その留置場によって違うようです。自分がいた留置所では大まかに、以下のような規則がありました。

・犯罪行為をしてはならない

・大声を出してはならない

・自傷行為、自殺をしてはならない

・性的な行為をしてはならない(暗にオ〇禁を意味している?)

・被留置者同士で物品のやり取りをしてはいけない

・危険物の持ち込みをしてはならない(部屋に戻る度に金属探知機で検査されます)

……等。

要は、「犯罪・危険行為はしないで、周りに迷惑をかけるようなことはやめましょう」ということです。なので、確かに不自由ではありますが、そんな強烈に監視されているだとか、懲罰されているという感覚はありませんでした。暇ではありますが、一定程度の制限の中で自由は保証されています。

 

(3)制限など

当然被留置者は身体を拘束されているので、様々な制限があります。自分のいた留置所ではこんな感じの制限がありました。

・生活の時間は決められている(別記事で「一日の流れ」として細かく扱います)

・面会は1日1人、15分のみ(弁護士においてはその限りではない)

・お風呂は週2回、1回20分まで

・「官本」と呼ばれる留置所管理の本の交換は1日2回まで

・タバコは吸えない(昔は運動の時間に吸えたらしい)

・新聞は読めるが、1日前のもの。被留置者に関する記事や警察の不祥事は黒塗り。

・本を読める時間、ボールペンでものを書ける時間には制限がある。

・ボールペンは先っちょがちょっとしか出てない(自傷行為等を防ぐため、書き辛い)

 

 

(4)できること

逆に、できること、も見ていきたいと思います。ここは大体どこの留置場でも同じなのではないかと思います。

・自弁(自費でシャンプーや石鹸などの生活用品、食べ物などを買うことができる)

・差し入れ(本、衣類、手紙、写真、メガネ等を家族等から差し入れしてもらえる)

・運動(外の空気を吸う程度、爪切り、髭剃りも運動の時間に実施)

・選択(週2回、留置所側でやってくれる)

・読書(官本に加えて、差し入れ分)

・勉強や手紙等、何かを書く行為(ノートの持ち込みはOK)

・手紙の送付(切手代は自分で)

・弁護士さんへの相談(どれくらいの頻度で来てくれるかは弁護士次第)

 

……と、おおまかに留置所の環境やできることについてまとめるとこんな感じです。確かに不自由ではありますが、それなりの自由もあり(一方でこの自由は「暇」とも言えるわけですが……)、外部との接触も一定程度担保されているため、過ごし方のコツを掴めば、そこそこは快適に過ごせます。過ごし方のコツとは、一言で言えば「暇」との闘いですが、ここらへんについても別記事で扱いたいと思います。